【2018年6月1日:エーグイスハイム】

朝早くに目を覚まし、ホテルの窓からの景色を動画で撮りました。目覚めてすぐの手持ちのため画面が揺れていますが(笑)
動画の始めと終わりでは、窓の右側に木の小枝が沢山あるのがちらっと映っています。これは、煙突にあるコウノトリの巣です。

エーグイスハイムでは、泊まったホテル以外にもいくつかの建物の煙突のてっぺんにコウノトリが巣をつくって住み着いているのが見えましたし、街中を歩いているときにもよく鳴き声も聞こえました。
住民は駆除したりせずに、共生しているんでしょうね。


【ストラスブール】

朝食をとってすぐに、まずは近場の観光名所を見てみようと、アルザスの首都ストラスブールに向かいました。近場といってもエーグイスハイムからは約90kmほどの道のり。昨日と同じようにオートルートA35を北上します。

こちらの制限速度は高速道で130km/h。そのほとんどが4車線(片側2車線)で、低速のクルマは右側の車線を走ります。道中、右車線ではたくさんのトレーラーなどの大型車やキャンピングカーが走っていました。

速度の速い車は左車線に移り、すぐに追い抜きますし、少しでも自分よりも速いクルマが背後に迫ったときにはためらいなく右車線に移り道を譲るという動きが徹底していました。
日本の道路よりも平均速度が速い上にこの車線のルールで、とてもスムーズに走れました。


10時過ぎにストラスブールの中心部に到着。クルマを年季の入ったメリーゴーラウンドがあるをグータンベルグ広場近くに停め 動画 、 通りを歩くと大聖堂の威容が眼に飛び込んできました。

 

周囲のより新しい建物とは異なり、全体が赤紫色を帯びた巨大な姿は、モノ凄い存在感を放っていて、思わず「うわ~」を声をあげたほど。今回の旅行で一番印象が強かったのがこの大聖堂です。 動画
 

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15世紀に竣工したというこの聖堂はゴシック様式でとても有名ですが、巨大な上、その細かさ複雑さから、絵画のモチーフに向いているとはとても思えません(笑)でも、安孫子先生の知り合いの画家はこの現地で全体のスケッチに挑んだ猛者がいるとか。。。


次は、大聖堂から少しはなれたヴォーバン・ダムを目指し、歩いていく途中公衆トイレに。
日本ほどには公衆トイレが無いので、どうしてもの必要に迫られた時にはカフェに入りコーヒーの一つも注文した上でその店のトイレを借りるしかないと聞いていたので、こういった公衆トイレがある時にはとりあえず用を足しておくのが良いようです。

その後、イル川沿いに歩き、ヴォーバン・ダムを見物してからクルマに戻りました。

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【モン・サントディール】

混雑したストラスブールの街を抜け、今度は南西の山間にある古い修道院モン・サントディールへ。

大公の家系に生まれながらも数奇な人生を辿ったオディールは、その死後、アルザス全体を守護する聖女としてあがめられているそうで、修道院にはたくさんの観光客や、フランス国内の修学旅行らしき子どもたちのバスツアー客が大勢いました。

守護聖女オディールのために造られたこの修道院は、森というか小高い山のてっぺんにある荘厳な建物。修道院の外は周囲に点在する他の街々遠くまで望め、とても良い景色でした。

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【カイゼルベルク(ケゼルスベール=ヴィニョ―ブル)】

モン・サントディールからヴォージュの森を抜けて、次はカイゼルベルクという小さな村へ。
ここは人口が5,000人にも満たない小さなコミューンで、とても綺麗で可愛らしい山間いの村です。
中央をワイス川というフランスらしからぬ流れの勢いの良い川を建物たちが挟むかたちで並び、山手にはカイゼルベルク城という古城跡があります。

建物には凝った形や古くて味のある壁があり、後の参考にと写真を撮っていました。
絵の材料とするためになるべく人の姿が入らないように、行き交う人の流れを縫って撮影していたのです。

ある建物を狙って構えていたところ、ファインダ―の左端に見えた人がなかなか横切ってくれません。
目線をファインダーから外してその人を見たところ、どうやら自分たちを撮りたいのだと勘違いしたと思われるご夫婦がにこやかにポーズをとっていました。
改めてそのご夫婦を構図に入れてシャッターを切り、笑顔と会釈でお礼をした私(笑)。

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構図を変えたことで、肝心の建物のてっぺんが切れてしまいましたが、ちょっと楽しい思い出になりました。


ここに午後になって到着した私たちは、今回の旅行で初めてスケッチする時間を設けることに。
私は、村の中ほどにある役所そばの川べりの風景をモチーフに定め、折りたたみ椅子を置いてまずは鉛筆で書くことから始めました。

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ですが、慣れない風景画な上に、初めてのスケッチ旅行。気もそぞろでなかなかスケッチに集中できません(弁解)。
ましてや、どんな絵を描いているもんだろうとばかりに、時折観光客からのぞき込まれる度に「下手な絵でスミマセン」とばかりに心中で恐縮する始末。。

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自分で満足するほどに描き上げることができるかなと訝っていたら、不意ににわか雨が降りだしました。急いで荷物をまとめ、とりあえず役所前の店先で雨宿りすることに。
すぐに止むと思っていたこの雨が1時間近くも降り続き、店先にはたくさんの観光客が立ち並ぶことになりました。動画

私の隣には、ドイツ人らしき夫婦とその友人、反対側にはとってもにぎやかなスペイン人の団体がワイワイと話していました。
雨上がりを待ちきれない人が、濡れるのも構わず歩きだし始めた頃に雨脚も衰え、雨宿りですっかり足がくたびれた私は、この日のスケッチをあきらめたのでした(笑)

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その後、少し薄暗くもなり始め、この日は宿のエーグイスハイムに戻ることになりました。